【就活・昇進試験に出る】時事・経済キーワードの用語解説:国内経済編2

【就活・昇進試験に出る】時事・経済キーワードの用語解説:国内経済編2 仕事や日常に役立つスキル
【就活・昇進試験に出る】時事・経済キーワードの用語解説:国内経済編2

就職活動や、会社の昇進試験では、時事・経済に関する筆記テストや面接での質問があります。普段から新聞を読む習慣のある人なら良いですが、そうでない人もかなり多いと思います。

本記事では、そんな人に向けて最近の時事・経済キーワードを解説します。

本記事で登場するキーワードをすべて完全に理解することは難しいですが、最低限、あなたの就職したい業界や、勤める会社に関連するキーワードは抑えておきましょう。

本記事で解説するキーワード
・経常収支
・国民負担率
・消費活動指数
・ダイナミックプライシング
・日経平均株価
・日銀の金融政策
・年金積立金管理運用独立法人(GPIF)

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本ブログでは、就職活動や、会社の昇進試験に役立つ最近の時事・経済キーワードを紹介しています。

経常収支

経常収支とは、日本が国際市場において取引をした国際収支のうち、モノやサービスの取引による収支を指します。経常収支は国の経済力を示す指標とされています。

経常収支は、貿易収支・サービス収支・第一次所得収支・第二次所得収支で構成されます。貿易収支は、文字通り貿易による輸出から輸入を差し引いた金額になります。サービス収支は、サービスの輸出から輸入を差し引いた金額です。第一次所得収支は、利子や配当といったお金の日本に入ってくる金額から出ていく金額を差し引いた金額です。第二次所得収支は主に途上国への資金援助を指します。

財務省が発表している経常収支の推移は図のようになります。黒い折れ線グラフが経常収支です。2014年にゼロに近づきましたが、それ以外は黒字です。棒グラフは、経常収支を構成する4つの収支のそれぞれの金額です。ゼロより下に棒グラフが伸びているものは赤字を示します。
ここ最近は経常収支の中の第一次所得収支の割合が増えています

第一次所得収支の約半分は直接投資収支が締めています。直接投資収支は前回の記事で解説しています。そちらも合わせて御覧ください。

貿易収支は2011年までは黒字で、黒字幅も大きかったですが、それ以降赤字に転じています。ここ数年は黒字と赤字を行ったり来たりしています。貿易収支は米中貿易摩擦などの国際情勢の影響を大きく受ける項目です。

国民負担率

国民負担率とは、国の財政に占める国民の負担を表す数字です。国全体の収入の内、税金や社会保険料などの国民が負担する金額が占める割合です。この数字が大きいと国民の負担が大きいと言えます。

日本の国民負担率は1970年代は20%でしたが、1980年代は30%、2014年には40%を超えています。令和3年度は、56.5%の見込みです。給与明細を見ると「所得税や住民税や年金が高いなぁ」と感じるのはこれが理由です。国民負担率が年々増加している原因として少子高齢化や消費税増税が挙げられます。

特に社会保証の負担率の増加は顕著です。年金をはじめとする社会保障制度の抜本的改革が求められています。

国民負担率は、国民がどれだけ税金や年金を国に支払っているかを表す数字ですが、逆に言うと高いほど医療や福祉などで質の高い公共サービスを受けやすいということも意味しますので、必ずしもネガティブに捉えてはいけません。

それを証明するように、国民負担率の低いアメリカは医療費は基本的に自己負担。日本のように国民健康保険という考え方はありません。その一方で国民負担率の高いスウェーデンは、世界トップレベルの福祉国家として知られています。国民負担率と公的サービスの充実度は密接に関係していることを覚えておきましょう。

消費活動指数

消費活動指数とは、短期的な消費活動を把握するため日本銀行が毎月発表している指数のことです。乗用車、飲食料品、旅行、通信など数十種類のモノやサービスの販売統計に基づいて計算されています。

個人消費は国内総生産(GDP)の約6割を占めます。そのため景気判断を行う政府関係者、銀行関係者、投資家といった人達にとって、いち早く景気の動向を掴むために重宝されている指数です。

消費活動指数は、訪日外国人が消費した金額を差し引いているので、純粋な国内の消費の動向がリアルタイムに分かるという特徴も持っています。

消費活動指数 : 日本銀行 Bank of Japan

ダイナミックプライシング

ダイナミックプライシングとは、需要に応じて価格を変更させることを意味します。需要の多い時期や曜日、時間帯の価格を高く設定する一方で、これらが少ないときには低い価格を設定します。これにより、売りては需要を調整して収益をコントロールすることが出来ます。買い手にとっては、価格の安い時をねらって購入するというメリットがあります。

ダイナミックプライシングで有名なのは、飛行機の運賃やホテルの宿泊料金です。オンシーズンは高値に、オフシーズンは安値に設定されています。現在はAI(人工知能)の発達を背景にして、ダイナミックプライシングの適用範囲が日々拡大しています。例えばスポーツ観戦チケットでは天候データを組み合わせたり、車の相乗りをマッチングさせるライドシェアサービスでは、地域ごとの需要データと組み合わせたりしています。

経済産業省は2025年までにコンビニの全商品に電子タグをつける取り組みを進めています。消費期限や在庫情報を元に価格を変動させ、食品ロスの削減につなげる狙いがあります。

ダイナミックプライシングとは?基本的な仕組みと事例を解説 | MarkeTRUNK
ダイナミックプライシングとは、さまざまな条件によって商品やサービスの価格が変動することです。今回はダイナミック

日経平均株価

日経平均株価とは、東京証券取引所第一部(東証一部)に上場する銘柄のうち、日本経済新聞社(日経新聞)が225銘柄を選んで算出した、日本の代表的な株価指数です。日本企業全体の業績や景気の動向を探る数値として使われています。

日経平均株価は1960年4月の基準値を1000として現在の株価を算出しています。日経平均株価は、業種バランスを考慮して売買が活発な銘柄が採用されており、毎年一部の銘柄が入れ替えされています。例えば2019年にはエムスリーが採用され、東京ドームが除外されました。過去の最高値は1989年12月29日の3万8957円44銭です。

最新の日経平均株価の構成銘柄はコチラです↓

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日銀の金融政策

日本銀行はここ数年、デフレからの脱却を目指して、数々の金融政策を実施しています。時系列に沿って紹介します。

2013年4月、黒田総裁が「これまでと次元の異なる金融緩和」と評した「量的、質的金融緩和」の導入を公表しました。この製作の目標は日本のデフレからの脱却であり、具体的な数値目標として物価上昇率2%の達成を掲げました。物価上昇率に就いては、コチラの記事で詳しくまとめています。こちらも合わせてお読みください↓

その第一弾として、マネタリーベース(日銀から金融機関に流すお金)を2倍にすることを発表しました。国内市場にお金を流して停滞した経済活動に刺激を与えることが目的でした。これにより市場は円安・株高に転じ、物価も上昇の兆しが見られました。

2014年4月に消費税が5%→8%に増税されると、消費者の購買意欲が下がり、逆に物価は下落してしまいました。2016年1月に日銀は「マイナス金利」の導入を決定しました。この政策により金融機関に眠っている貨幣を市場に流通させることで、経済活動に刺激を与えようとしました。しかし残念ながら消費者の購買意欲に大きな変化は現れませんでした。

2018年4月に再任された黒田総裁は、過去五年間続けてきた金融政策のさらなる長期化に備え、副作用に備えた政策を発表しました。0%を目指していた長期金利の上限を0.2%までと従来の2倍まで引き上げ、国債市場の活性化を狙うなどの政策を実施しています。

年金積立金管理運用独立法人(GPIF)

GPIFは、国民年金と厚生年金の加入者から集めた積立金を管理、運用する独立法人で、厚生労働省の所轄になります。160兆円超えの資産規模で、機関投資家としては世界最大です。国内債、国内株、外国債、外国株の4つに分散して運用しています。

かつては安全と言われていた国債の比重が大きかったですが2014年に、配分を変更。それまで資産の60%を占めていた国内債券を35%に、国内株式と海外株式を12%から25%まで引き上げました。

GPIFの運用実績は実に優秀です。2018年度には2兆3795億円の黒字で三期連続で運用益を確保しました。2017年からはESG投資にも注力しています。ESGに関する3つの指標と、温室効果ガス排出に関する2つの指標に連動する運用資産額は、18年度末には1兆5000億円でしたが、19年度末には3兆5000億円となり、大幅に増加しており、ESG投資が投資市場の新たなトレンドになっていることがわかります。
ESG投資は前回の記事で詳しく解説しています。あわせてコチラもご覧ください↓

まとめ

就職活動や、会社の昇進試験に向けて、最近の時事・経済キーワードをしっかり理解しておきましょう。

本記事で解説するキーワード
・経常収支
・国民負担率
・消費活動指数
・ダイナミックプライシング
・日経平均株価
・日銀の金融政策
・年金積立金管理運用独立法人(GPIF)

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