本記事を読むことで得られるメリット・教訓
世界的名著を大まかに理解できる
怒りは目的を叶える手段である
嫌なことをされたらその目的を考える
前回の記事で「人生に競走がある限り幸せになれない」という話をしました。ではどうすれば競走がなく幸せな人生を歩むことができるのでしょうか?
人生の競走をせず幸せになるには?
まずはじめに、幸せになるための第一歩は「知ること」です。今までの記事で「あなたの性格は変えられる」「あなたの悩みは長所になる」「人生の競走で幸せになれない」ということを説明してきました。まずはそのことをしっかりと理解しましょう。
- 第2回記事の教訓:あなたは自分の性格を選べる。
- 第3回記事の教訓:悩みの根源は他者との比較である。悩みを長所に変えることができる。
- 第4回記事の教訓:人生の競走に終わりはない。「私が正しい」は報復を生む。
(詳細を知りたい方は↑のリンクをクリック)
上記を理解した上で、本日は「あなたが競走に陥りやすいシチュエーション」で、「競走に陥らないための具体的なアクションプラン」を紹介します。
怒りは目的を叶える手段である
仕事の同僚や家族との議論が白熱すると、だんだん熱くなってきて、ついついカッとなってしまうということありませんか?
カッとなってしまうと相手も臨戦態勢に入ってしまい、議論はやがて罵倒や悪口の言い合いに発展してしまいます。第4回記事の教訓「私が正しい」は報復を生む。ですね。十分理解できていても、つい熱くなってしまうと、頭からすっぽり抜け落ちてしまいますよね。
本書では、怒りについて以下のように触れられています。
- 怒りは目的を叶える道具に過ぎない
- 相手を屈服させる簡単な手段(道具)として人は怒りを捏造する
具体的なシチュエーションを元に、解説していきます。
競走に陥りやすいシチュエーション
仕事であなたの部下が何度も同じ失敗を繰り返したとしましょう。このときあなたは、
- 「虫の居所が悪かった」
- 「私はちゃんと指示した(私は正しい)」
- 「ミスする部下が悪い」
という理由を”捏造”して部下を罵倒します。本当は「次にもう一度同じことを繰り返さない」ための生産的な解決方法を考えることから目を背けて、簡単な「怒り」という方法に逃げたにすぎません。
第4回で説明したとおり「私が正しい」は報復を生みます。部下はあなたがミスするのを虎視眈々と狙いミスした瞬間にあなたをバカにしたり、部下の同僚に陰口を広めたり、と報復するかもしれません。こうなってはあなたと部下の関係はひどく悪いものになってしまい、幸せからは遠ざかってしまいます。
競走に陥らないための具体的なアクションプラン
この場合で、あなたがやるべきアクションプランは以下の通りです。
6秒待つ
人は一度怒りの感情に火がついてしまうと、冷静になることは難しいです。アンガーマネジメントでは「人の怒りのピークは6秒なので、頭に来そうになったら6秒待つと怒りを鎮められる」と言います。参照元:エンジャパン
「罵倒する」を「説得する」に変える
6秒待って冷静になったら、以下のように言葉を言い換えてみましょう。罵倒では相手が萎縮するだけで生産的な解決策は出ません。前向きな提案を引き出すには相手から相手の納得できる解決策を引き出しましょう。
- 「なんでいつも同じミスをするんだ!」→「同じミスをしないように、どんな仕組みを作ればいいと思う?」
- 「メモを取れって言ってるだろ!」→「今回の仕事のやり方ってメモ残ってる?メモに抜けがあるかもしれないから一緒に確認しよう」
- 「私はちゃんと説明したぞ!」→「私の説明が悪かったかもしれない。私からどう仕事を頼まれたか思い出せる範囲で思い出してもらえる?」
他人の課題と割り切る
本書では「あなたの課題」と「他人の課題」を分離するということが重要だと何度も何度も述べられています。この「部下が仕事の間違いを繰り返す」について考えると
- 部下への指導、部下への仕事の頼み方 = あなたの課題
- 仕事の間違いを繰り返す = 部下の課題
と割り切ります。少々残酷な気もしますが、こう考えることで「あなたがあなたの立場でできること・やるべきこと」が明確になり、あなたの迷いは消えます。また結局のところ部下本人が「仕事のミスを減らしたい」と思わない限り、あなたがどんなにサポートしても部下はまた別の仕事で似たような間違いをしてしまうでしょう。そのたびにあなたが気を揉んでは、あなたの人生は部下に捧げたようなものになってしまいます。
嫌なことをされたらその目的を考える
誰か他人に嫌なことをされて、イライラしてしまうことってありますよね?
イライラしだすと、本来やるべきことに集中できなくなったり、その相手の嫌なところばかりを考えるようになってしまいます。そんな精神状態はとても幸せとは言えません。
しかし、他人がしてくることは、あなたはコントロールできません。コントロールできないならどうしょうもないじゃないか?と思うかもしれません。
競走に陥りやすいシチュエーション
例えば、あなたの上司がいつもあなたのやることにチクチク口を出してくるとしましょう。口うるさい上司は鬱陶しくて、あなたはイライラして他の仕事への集中力も落ちます。しかし相手が上司なので先程の部下の場合のように怒りに任せて罵倒することもできない。こっちのほうが深刻な状況です。
もっとおおらかな上司のもとで働く同僚をうらやんだり、上司に歯向かってバチバチにやりあっては人生の競争に陥ってしまいます。
競走に陥らないための具体的なアクションプラン
なぜそんなことをするのか?目的を考えてみる
- 自分の力を見せつけたい
- 自分の正しさをひけらかしたい
- あなたを屈服させたい
いろいろ思いつきますよね。このとき正解かどうか?は問題ではありません。こう考えること自体が大切なのです。このように上司の行動の目的を考えると「なんだか小さい人間だなぁ」と思いませんか?ただ自分の力を見せつけたいとか屈服させたいとか、そんな理由しかないのです。子供のように幼いですよね。そう考えると「そんな子供に振り回されるのは馬鹿らしい」と思いませんか?
あなたが家の中にいて、外で子供が騒いでいても「子供が騒いでらぁ」と思うだけでイライラしませんよね。上司はその子供と大して変わらないのです。子供の戯言に大人は振り回されないのです。
もちろん場合によっては「プロジェクトを成功させたいから進捗が気になる」というまっとうな理由かもしれません。もしそうであれば、その部分には真正面から向き合ってあげましょう。相手の良いところを見つけられるのも大人の対応です。
まとめ
人生の競争をせずに幸せになるにやるべきアクションプラン
あなたが怒りで我を忘れそうになったら
6秒待つ
「罵倒」を「説得」に変える
「他人の課題」と割り切る
あなたが他人から嫌なことをされたら
相手の目的を考える
最後に
本記事は本書のごく一部を、私の経験も含めて解説しています。詳しく知りたい方はぜひこちら↓をクリックしてみてください。
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