- 初対面の人と話が続かない。
- 気づくと自分ばかりが話している。
- 話のオチをつけられなくて困っている。
「雑談」で困っていませんか?実は、雑談にはテクニックがあります。本記事では雑談を上手にこなす力「雑談力」を上げるテクニックを紹介していきます。
雑談力があれば、あなたの人生は今よりずっと幸福にになることでしょう。馬の合わない上司、義理の両親、友達の友達といった微妙な関係の人たちと円滑な関係を築くことができます。
さらに、雑談力を身につけると他人に興味が持てるようになり、結果的に人付き合いが広がります。そしてごくたまに一生モノの友人やパートナーと出会うことがあります。
本記事では「初対面のとき」「自分から話し始めるとき」「相手に質問するとき」「相手の話をきくとき」の4つのシチュエーションでそれぞれ役立つテクニックを11コ厳選してご紹介します。
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初対面でのテクニック
初対面の人との会話って緊張しますよね。「黙っているわけにもいかないけど、相手の嫌がることを聞いたらどうしよう…」と悩んでしまい、結局は無難な天気の話をして、全く盛り上がらなくて逆に気まずい。なんて経験ありませんか?私はあります。
そんなときに使える鉄板テクニックを2つ紹介します。
名前の由来を聞く
ビジネスシーンでは、初対面は名刺交換からスタートすることが多いです。このときに相手の名前が珍しかったり、読み方が特殊だったらラッキーです。
名字が珍しい場合は、「お名前珍しいですね。どちらのご出身ですか?」とさり気なく相手の出身地を探ることができます。さらにそこから「出身地では同じ名前は多いんですか?」とか「今はどちらにお住まいですか?」と会話を発展させていくことができます。
名前の読み方が珍しい場合は、「卓って書いて”すぐる”って読むんですね。かっこいいですね。」と褒めると、褒められた相手は悪い気はしません。「実は、読み間違いが多くて困るんです」とか「両親がこういう想いでつけたらしいです」といった回答が期待できて、会話が広がりやすくなります。ただし、あまりにも珍しすぎる読み方、いわゆるキラキラネームの場合、相手が気にしている場合もありますので、あまり使いすぎない方が良いかもしれません。
相手の名前でNGな雑談は”同じ名前の知人を出す”です。「卓って書いて”すぐる”って読むんですね。私の高校にも同じ名前の友人がいまして」なんて、思いついたまま話してしまうのは最悪です。相手にとって、あなたの友人は赤の他人です。そんな話題を振られてもリアクションに困ってしまいます。もし、同じ名前の友人が頭に思い浮かんでも、ぐっと堪えましょう。
最近ハマっているものは?と聞く
「趣味はなんですか?」という質問は、相手のことを知るためのオーソドックスな質問です。しかし、聞かれた側は結構プレッシャーだったりします。「趣味」と聞かれると、「最近始めたばかりのことや、ちょっと興味がある程度のことは趣味とは言えないかなぁ」と口に出すのを躊躇してしまいます。
そこで「最近ハマっているものは?」という聞き方にすることで、「趣味ってほどじゃないですが、最近カメラをはじめまして」とか「先週末暖かかったから桜を見にドライブしました」のように気楽に答えてくれます。
似たような質問で「週末は何をしましたか?」と聞くのもオススメです。何かしたと返事があれば「ハマってらっしゃるんですか?」と更に深堀りできますし、何もしてないと言われても「たまにはぼーっとするのもいいですよね。私も週末は昼間で寝ることあります」と反応できます。
逆に「趣味は何ですか?」とあなたが聞かれたときに本当に趣味を答える必要はありません。なぜなら、相手は本当にあなたの趣味が知りたいわけではないからです。あくまでも会話の糸口を探したり、間をもたせるために聞いているだけなのです。
ですから、そう聞かれたときは週末何をしたか思い出してみましょう。「趣味じゃないですけど、週末家の草むしりをしたらスッキリしました」「この前の日曜日、ずっと気になってたハーゲンダッツの新作買ったんですけど、ハーゲンダッツって最強に美味しいですよね」と答えましょう。きっと「あ、それわかります」と返事があり会話が広がっていくでしょう。
自分から話を始めるテクニック
初対面ではないけれど、まだ心の距離が近づいていない、そんな相手とエレベーターで一緒になってしまった時って気まずいですよね。しかし、そんな時こそあなたの雑談力を鍛えるチャンスです。
このようなシチュエーションでの一番のNGは「何も話さない」です。どんな話題であっても、話しかけられた相手は「話しかけてもらった」とあなたに対して必ず良い評価になります。逆に話しかけられずにエレベーターが目的の階に着いてしまった場合、相手は「あの人は私に何も話さなかった」と意識・無意識に関わらず悪い評価になってしまいます。
雑談のテーマは何でも良いのです。天気や政治といった世間で雑談のテーマとして良しとされている話題でなくても良いのです。あなたの今朝の出来事でも週末の思い出でも何でもOKです。これから紹介するテクニックを活用して、話しかけて見ましょう。まずはスタートしないと何も始まらないのです。
いきなりネタバレをしてハードルを下げる
話を始めたはいいものの、結局盛り上がらなくて微妙な空気になって終わった
そんな経験ありませんか?私はあります。
そんな時にオススメの方法として「いきなりネタバレする」という方法があります。話の一番始めに
- 「これめっちゃ腹が立った話なんですけど、聞いてもらっていいですか?」
- 「落ちのない話なんですけど聞いてもらえます?」
といった感じで、いきなりネタバレもしくは保険を掛けてしまうのです。そうすると「腹立たしい話なんだな」「落ちはないんだな」と相手はあなたの話の全体像を把握することができます。先の見えない話をされた相手は、笑ったらいいのか、怒ったらいいのか分かりませんが、話の全体像が先に分かっていれば、相手はこのようなことで困りません。
追加でオススメなのは、上の例のように疑問形で話し始めるです。「話を聞いてもらってもいいですか?」と尋ねられた相手は、99%「いいよ」と答えます。そう答えた相手は「いいよ」と言った手前もあるので、あなたの話をちゃんと聞いて反応してくれます。
「ネタバレ&疑問形」で話しかけることで、話し始めのハードルを下げましょう。
体験したこと+気持ちをセットにして話す
話題提供でやりがちなミスは、客観的な事実だけで終わってしまうことです。「今日は昨日より寒い」「電車が遅れている」のように客観的な事実だけを伝えてしまうと、相手は「寒いのが良いこのとなのか?悪いことなのか?」と正解の反応が分からずに困ってしまいます。
「ネタバレ&疑問形」でもあった、先の見えない話は反応に困ると一緒です。特にビジネスシーンでは、立場の上下関係があるときにこの先の見えない話をされると、もう最悪です。上の人が下の人に先の見えない話をすれば、下の人は反応に困って「ハハッ」と愛想笑いで終わってしまいます。逆に下の人が上の人に先の見えない話をすれば、上の人は「こいつ何言ってるんだ?」と心の距離が離れてしまいます。
そこでオススメなのが、体験とあなたの気持ちをセットにすることです。
- 「今日は昨日より寒いみたい。もう夏服しまっちゃったから困ったよ」
- 「電車遅れてるみたいだけど、今日は早く家出て助かったよ」
のように体験と気持ちをセットにすると相手は「あーそうなんですか、それは困っちゃいましたねー」とか「マジですか?ラッキーでしたね!」と反応しやすくなります。
相手に質問をするテクニック
一つの話題が終わった後、次の話題にスムーズに移ることができるとスマートですよね。逆に、次の話題にスムーズに移れなかったり、好きあらば自分語りしてしまうと雑談は盛り上がりません。
雑談の話題を次に移す方法の1つに、質問するという方法があります。相手に質問をして、そこから話を展開することができるからです。しかし、この質問がまた難しいんですよね。「相手の聞かれたくないことを聞いていないか?」「相手と自分の共通点はなんだ?」「最近の面白い出来事あったっけ?」と悩みに悩んで、沈黙が続く…という経験ありませんか?私はあります。
そこで、自然に質問をしたり、雑談を盛り上げる質問のテクニックをご紹介します。
共通の興味を探す
雑談の中で共通の知人の名前が出てきたときに、その知人のことを質問することはよくあると思います。例えばあなたが営業した相手がたままた同じ高校出身で、共通のラグビー部の知人がいたとしましょう。そのときに「彼は今は何してるんですかねぇ?ご存知ですか?」と共通の知人の現状を質問して、話を広げようと思います。
しかし、この質問は正直NGです。
なぜなら、第三者の知人の話題でいくら盛り上がっても、2人の心の距離は近づかないからです。
共通の知人ではなく、共通の興味を探して質問しましょう。例えば上の会話の場合なら「ラグビー」というキーワードをヒントにして
- 「ラグビーは今でもやっていますか?」
- 「他のスポーツやっていますか?」
など相手に関する質問をしましょう。そうすると会話の内容が、ここにいない第三者ではなく目の前の相手になります。人が仲良くなるにはお互いのことを知ることから始まります。共通の興味となるキーワードをを探して、相手の領域に踏み込む質問をしましょう。
過去・今・未来で尋ねる
相手への質問がどうしても思いつかない。そんなことありませんか?私はめっちゃあります。そんな時に便利なテクニックが「過去・今・未来で尋ねる」です。直前の会話の中のキーワードを拾って、それの過去・今・未来を尋ねましょう。
例えば、直前の会話で相手が住んでいる場所が判明したときは
- 過去:前はどこに住んでいたんですか?
- 今:そこにはいつから住んでいるんですか?
- 未来:将来引っ越す予定はありますか?
と質問して会話を広げましょう。そうして広がった話題から、またキーワードを探して更に会話を広げて…と繰り返すことで、会話が途切れず相手のことを良く知れるスマートな雑談になります。
雑談に時間制限が無いのであれば、過去→今→未来の順でそれぞれ質問してみることをオススメします。そうすると、あなたは相手のことを深く理解できますし、相手は「この人は私のことを理解しようとしてくれている」と好印象です。
「過去・今・未来」は、どんな会話でも、どんな相手でも使える、使い勝手が良いテクニックなので、かなりオススメです。
自分のことを少し話してから質問する
質問は、話を前に進めたり、広げたりするのに重要なテクニックですが乱用するのは危険です。質問ばかりされると、相手は取り調べを受けているように感じて警戒してしまいます。
質問するときに、自分のことを少し話してから質問してみましょう。
- 「最近寒くて私はベッドから出るの辛いんですけど、どうですか?」
- 「最近花粉が酷くて嫌だなぁって思うんですけど、どう思いますか?」
のように、あなたの気持ちを意見を混ぜてから相手に質問します。そうすることで相手はあなたから尋問されている感が無くなり、警戒心を解きやすくなります。また、はじめにあなたのポジションを明確にしておくことで、相手はあなたのポジションを尊重した返事ができるので、その後の雑談もスムーズになります。
- 「私も寒いのは苦手なので、お気持ちわかります」
- 「私は花粉症じゃないんですよ。花粉症大変そうですね?」
といった感じであなたを尊重しつつ、相手自身のことも織り交ぜて返答してくれるでしょう。
相手の話を聞くテクニック
「話し上手は聞き上手」なんて言葉がある通り、雑談力を上げるには、相手の話を聞く力も必要です。聞き上手の人と話していると楽しく感じたり、時間が経つのを忘れてしまった経験、皆さんも一度はあると思います。そんな聞き上手の人達が実践している相手の話を聞くテクニックをご紹介します。
相手の話が間違っていても目をつむる
まずはじめに、ハッキリとさせておくことがあります。雑談はただの普通の会話ではありません。雑談には「相手との関係を良好にする」「本題に入るまでの導入」といった目的のある会話であるということです。
つまり、雑談は目的を達成するための手段であって、会話の内容が正しいか正しくないかはどうでも良いのです。もし相手の話が間違っていても目をつむり、肯定するのです。人は肯定されると心を開くようになります。敏腕営業マンやクラブの女性が、お客さんに「それは間違ってますよ」なんて言いませんよね?
聞き上手の人達は、この真実を知っているのです。
あなたも親切心や正義の心で、相手にアドバイスや否定をしてはいけません。もし本当に相手が間違っていた場合、アドバイスや否定された相手は話を続けにくくなってしまい、2人の距離は縮まりません。
ムキになって反論しない
「相手が間違っていても目をつむる」が聞き上手のテクニックであることは説明しました。しかし、相手があなたの話の間違いを指摘したり、アドバイスしてきたらどうしますか?
正解は「ムキになって反応しない」です。ムッとする気持ちを抑えて反応しない強さを持ちましょう。とは言え、黙ってしまっては空気が悪くなってしまいますし、会話は進みません。
そこでおすすめの方法を2つ紹介します。
1つ目は「自分から話を逸らす」です。これは、雑談の場や周りに他の人がいるときに限ります。「◯◯さん(第三者)はどうですか?」と話の矛先を自分や話し相手から別の人に逸らしましょう。
2つ目は「話を切り上げる」です。
- 「じゃあ、次の仕事があるので」
- 「そろそろ、次の予定が」
と話を切り上げてしまいましょう。逃げて負けたように感じてしまうかもしれませんが、雑談は勝ち負けではありません。「相手との関係を良好にする」「本題に入るまでの導入」といった目的のある会話です。目的が達成できなそうであれば、また次の機会で挑戦すれば良いのです。
オススメの話の切り上げ方に「感謝する」があります。
- 「勉強になりました。それじゃ。」
- 「ありがとうございます。またお願いします。」
と言って話を切り上げることで、相手に敬意を払いながら雑談を強制終了することができるので、とてもスマートです。
気の利いた返答はいらない、リアクションだけ
相手の話を聞いているときに、相手を良い気持ちにさせようとしたり、会話を盛り上げようとして、気の利いた返事を返そうと考えていませんか?しかし、私たちにしゃべりのプロのお笑い芸人のような気の利いた返事は難しいです。
実は、雑談中の返事はリアクションで良いのです。リアクションは大きく3つの方法があります。
- あいづち:例)なるほど、そうですね
- リアクション:例)へー、えー?
- オウム返し:例)相手の話を繰り返す
この中で、とくにオススメなのは「リアクション」です。あいづちとオウム返しは、相手の話に集中していないと返すことが難しいです。午後の眠たい時間や、仕事終わりで疲れたときにするにはちょっとハードルが高いです。
リアクションなら「あー」「へー」「ほー」「えー?」のように短い言葉を適当に言うだけでも、相手は「話をちゃんと聞いてくれている」と感じます。
共通の話題が見つかってもすぐ自分の話をしない
これは多くの人が陥りがちなミスです。あなたの興味のあることや得意なことが会話の中に登場すると、思わず語らずにはいられない。そんなことありませんか?私はあります。
会話は言葉のキャッチボールなので、お互いに発言し合うのは良いことです。しかし相手が話している途中で、その話題を奪ってしまっては、相手はさみしい気持ちになってしまいます。
話したいことが会話に登場してきてもその瞬間は少し待って、相手の話が8割くらい終わったなと思ったら自分の話をしましょう。
自分の話が一通りおわったら、相手にも聞き返すと、自分の心を開きながらも会話を相手に譲ることができるので非常にスマートです。
私の経験ベースですが、これが出来ている社会人はかなり少ないです。人間はどうしても承認欲求や自己肯定感を求めて自分語りしてしまうものです。私も気づいたら自分ばかり話していたという経験は嫌というほどあります。
雑談は「相手との関係を良好にする」「本題に入るまでの導入」といった目的のある会話です。
繰り返しになりますが、この真実を受け入れ、胸に刻み、自分語りしたい気持ちをコントロールしましょう。
まとめ
雑談にはテクニックがあります。雑談を上手にこなす力「雑談力」を上げるテクニックを紹介しました。本記事では「初対面のとき」「自分から話し始めるとき」「相手に質問するとき」「相手の話をきくとき」の4つのシチュエーションでそれぞれ役立つテクニックを11コ厳選してご紹介しました。
おすすめの書籍
初対面でのテクニック
名前の由来を聞く
最近ハマっているものは?と聞く
自分から話を始めるテクニック
いきなりネタバレをしてハードルを下げる
体験したこと+気持ちをセットにして話す
相手に質問をするテクニック
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過去・今・未来で尋ねる
自分のことを少し話してから質問する
相手の話を聞くテクニック
相手の話が間違っていても目をつむる
ムキになって反論しない
気の利いた返答はいらない、リアクションだけ
共通の話題が見つかってもすぐ自分の話をしない
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