NMAT・JMATで時間切れにならず、効率的な解き方を例題を使って紹介します。私が実際に昇進試験を受けて、攻略した経験を元に「速度・距離・時間」を例題で解説します。
結論:速度問題でオススメの解き方
- みはじ(きはじ)で解こう
- 求めたい時間をXとしよう
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NMAT・JMATとは?
NMATは「管理者適正検査」と呼ばれ、中間管理職への昇進試験で使われる検査方法です。JMATは「中堅社員適正検査」と呼ばれ、中堅社員への昇進試験や中途採用で使われる試験方法です。NMAT・JMATでは「能力」「性格」「指向」の3つの指標により適正が測定されます。NMAT・JMATの構成は下のようになります。
- 検査Ⅰ:言語能力適正検査(国語) 約30分
- 検査Ⅱ:非言語能力適正検査(数学) 約40分
- 検査Ⅲ:性格検査
- 検査Ⅳ:指向検査 Ⅲ,Ⅳ合わせて40分
この中でも「検査Ⅱ:非言語能力適正検査(数学)」は最も対策が必要です。数学のレベルは中学レベルの基礎知識を問われますが、難易度が高い問題も多く、制限時間がかなり短いので、問題を素早く理解し、素早く計算する高い能力が求められます。以下のカテゴリからバランスよく出題されるので、それぞれの効率的な解き方をマスターしないと、高得点は難しいでしょう。
NMAT・JMAT速度問題_初級
例題
スタート地点から680m離れた地点に2分で到着するためには、分速何mで走れば良いか?
ポイント
みはじ(きはじ)で解こう
小学生の頃、算数の授業で習ったのを覚えていますでしょうか?
道のり(距離)、速さ、時間の計算をするときに、この「みはじ(きはじ)」の絵を書くと便利です。
円の中の横棒は「÷」を、縦棒は「×」を意味します。求めたい答えを手で隠して、残りの2つとその間にある棒で、求めたい答えの計算方法がわかります。
さて、この問題の解き方を解説します。
求めたい答えは、分速なのでつまり「速さ」です。
- 速さ = 道のり(距離) ÷ 時間
- 速さ = 680m ÷ 2分
- 速さ = 分速340m
答え:分速340m
NMAT・JMAT速度問題_中級
例題
時速65㎞の自動車で30分かかる距離を、分速250mの自転車で走ったとき、何時間何分かかるか?
ポイント
時速=時間、分速=分 単位を揃えよう
km、m 単位を揃えよう
初級の問題よりも複雑になりましたが、心配することはありません。問題文の順番通りに計算していきましょう。
まずは冒頭の「時速65㎞の自動車で30分かかる距離」を計算します。
- 距離 = 速さ × 時間
- 距離 = 時速65km × 30分
ここで、1つ注意点があります。
上の計算式の速さが「時速」になっていることに気づいたでしょうか?
時速とは「1時間でどのくらいの距離を進むかを表す言葉」です。つまり、時速を使って計算するときは、時間は何時間か?と単位を揃えて計算する必要があります。
上の計算式の30分を何時間か?で表すと「0.5時間」になります。つまり
- 距離 = 時速65km × 0.5時間
- 距離 = 37.5km
となります。
次に、問題文の後半の「分速250mの自転車で走ったとき、何時間何分かかるか」を計算します。
求めたい答えは「時間」です。
- 時間 = 距離 ÷ 速さ
- 時間 = 37.5km ÷ 分速250m
ここで、1つ注意点があります。
上の計算式で「km」と「m」が混在しています。
単位が混在したままでは正しい計算ができません。単位を揃えましょう。ここでは「m」に揃えてみたいと思います。
- 時間 = 37,500m ÷ 分速250m
- 時間 = 150
答え:150分
NMAT・JMAT速度問題_上級
例題
自宅から5.5㎞離れた学校に行くのに、はじめは時速6㎞で歩き、途中から時速12㎞で走ったところ、合計で30分かかった。走っていたのは何分か?
ポイント
求めたい時間をXとしよう
この問題文の場合、途中まで歩いて、途中から走っています。そして走った時間が求めたい答えになります。
そこで、歩いた時間と、走った時間をそれぞれ以下のように設定しましょう。
- 歩いた時間:30 – X 分
- 走った時間:X 分
時間が決まったら、それぞれの距離を計算します。
- 歩いた距離 = 時速6km × (30−X)分
- 走った距離 = 時速12km × X分
このとき、速さは”時速”ですが、時間が”分”となっており、時間の単位があっていません。合わせましょう。
求めたい答えが”分”なので、時速を分速に変えたほうが計算が楽になります。
- 歩いた速さ = 時速6km = 分速6÷60km = 分速0.1km
- 走った速さ = 時速10km = 分速12÷60km = 分速0.2km
上の式のように、時速を分速に変えるには60で割り算します。これは1時間=60分のため、1時間あたりの距離(時速)を60分割することで、1分間あたりの距離(分速)を求めることができるためです。
それでは、元の式の時速を分速にしてみましょう。
- 歩いた距離 = (時速6km→分速0.1km) × (30−X)分
- 歩いた距離 = (3−0.1X)km
- 走った距離 = (時速12km→分速0.2km) × X分
- 走った距離 = 0.2X km
計算されたそれぞれの距離を足し算すると5.5kmになります。
- 3 – 0.1X + 0.2X = 5.5
- 0.1X = 2.5
- X = 25
答え:走った時間は25分
まとめ:NMAT/JMAT速度問題の解き方
NMAT・JMATで時間切れにならず、効率的な解き方を例題を使って紹介します。私が実際に昇進試験を受けて、攻略した経験を元に「速度・距離・時間」を例題で解説します。
結論:速度問題でオススメの解き方
- みはじ(きはじ)で解こう
- 求めたい時間をXとしよう